Anki

【2026年版】Anki「穴埋め(Cloze)」の作り方|使ったことがなくても大丈夫!複数穴・ヒントの付け方まで画像で解説

森田ユウゴ

「基本」ノートタイプで作ったカードには、文章の一部だけを隠す「穴埋め」を追加できません。これは操作ミスではなく仕様で、穴埋め(Cloze)を使うにはノートタイプそのものを切り替える必要があります。

この記事では、ノートタイプ「穴埋め問題」への切り替えから、{{c1::}}構文の入力、複数穴の作り分け、ヒントの付け方までを実際の画面で見ていきます。

読み終える頃には、資格の暗記カードや語学の例文、手順の記憶などを、基本カードより柔軟な形で問題化できるようになります。

あなた
あなた

穴埋め(Cloze)って名前は聞いたことあるけど、自分のカードにどう追加すればいいんだろう…

2026年7月26日時点の最新情報をもとに、動作確認済みです。

穴埋め(Cloze)の作り方・複数穴・ヒントの付け方まで

この記事の対象読者

  • Ankiを日常的に使っているが、穴埋め(Cloze)ノートタイプはまだ使ったことがない方
  • 資格・語学の暗記で「基本」ノートタイプのままでは穴埋めを追加できないと気づいた方
  • 複数穴の使い分けやヒントの付け方まで知りたい方

Anki自体のインストールや「基本」ノートタイプでのカード作成は完了している前提で、ノートタイプの切り替えから解説します。

穴埋め(Cloze)とは?基本カードとの違い

穴埋め(Cloze)は、1つの文章の中から選んだ範囲を隠し、その部分を思い出す形式のカードです。

穴埋め(Cloze)カードの学習画面
穴埋め(Cloze)の学習画面

表面と裏面が丸ごと1問1答になる「基本」ノートタイプとは、隠す対象も作り方も異なります。

「基本」は表面フィールドと裏面フィールドが分かれていて、表面を見て裏面を思い出す形式です。一方の穴埋めは、1つのTextフィールドの中に問題文と答えが同居していて、隠したい範囲だけを{{c1::}}という構文で囲みます。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

身構えなくて大丈夫です。基本カードの入力に、ボタンを1つ足すだけで作れます。

なお、画像の一部を隠したい場合は、穴埋め(Cloze)ではなく「画像穴埋め問題(Image Occlusion)」という別のノートタイプを使います。テキストではなく画像を隠したい方は、以下の記事を参考にしてください。

あわせて読みたい
Ankiで「画像穴埋め(Image Occlusion)」完全ガイド:標準機能 vs. 最強アドオン、初心者が選ぶべきはどっち?
Ankiで「画像穴埋め(Image Occlusion)」完全ガイド:標準機能 vs. 最強アドオン、初心者が選ぶべきはどっち?

穴埋めカードの作り方【4ステップ】

穴埋めカードの作成は、ノートタイプの切り替えさえ済めば、あとは基本カードとほとんど同じ流れです。

ノートタイプを「穴埋め問題」に切り替える
ノートタイプを「穴埋め(Cloze)」に変更する
  1. Ankiのメイン画面で「追加」をクリックし、ウィンドウ左上のノートタイプ名(初期状態では「基本」)をクリックします
  2. 「ノートタイプを選択してください」の画面で「穴埋め問題」を選択します
  3. ノートタイプが「穴埋め問題」に変わっていることを確認します

一覧から「穴埋め問題」を選ぶと、入力欄がText・裏面追記の2つに切り替わります。

穴埋め問題の標準入力フィールド
Q
一覧に「穴埋め問題」が見つからない場合は?
  1. ノートタイプの一覧は登録数が増えるほど長くなります。見当たらないときは一覧を下までスクロールしてください。
  2. Ankiの表示言語を英語にしている場合は「Cloze」というノートタイプ名になっている場合があります。
Textフィールドに文章を入力する

Textフィールドに、隠したい語を含む一文を入力します。ここでは例文として「水は100℃で沸騰する。」を使います。

穴埋め問題のTextフィールドに例文を入力した画面
隠したい語を選んで[…]を押す

隠したい部分(例: 「100」)をドラッグして選択し、エディタ上部の[...]ボタンをクリックします。隣に[...+]ボタンが並んでいる場合は、そちらでも構いません。1つ目の穴埋めは、どちらのボタンを押しても同じ{{c1::}}になります(2つのボタンの違いは次の見出しで説明します)。

隠したい範囲「100」を選択した状態のTextフィールド
[…+]を押す前
選択した範囲が{{c1::100}}に置き換わったTextフィールド
[…+]を押した後
キーワード解説:{{c1::}}とは?

クリックすると、選択した範囲が{{c1::100}}のように自動的に囲まれます。cはCard(カード)の略で、1は「1番目の穴埋めグループ」という意味です。

この数字の使い分けが、次の見出しで説明する複数穴の作り分けにつながります。

Anki穴埋めの[...+]と[...]の違い
保存してカードを確認する

入力が終わったら「追加」ボタンでノートを保存します。デッキを開いてカードをクリックすると、隠した部分が[...]と表示された問題面が確認できます。解答を表示すると、隠していた文字が答えとして表示されます。

穴埋めカードの裏面で隠した答えが表示された画面

これで最初の1枚が完成です。次の見出しからは、複数の穴を使い分けるパターンを見ていきます。

パターン別・穴埋めの作り分け

穴埋めの数字(c1c2…)の使い分け方によって、生成されるカードの枚数と範囲が変わります。ここではGitコマンドを例に、3つのパターンを説明します。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

私はコマンド操作を覚えるのに、この穴埋めをよく使います。手順の流れを保ったまま、コマンドの部分だけを思い出す練習ができるからです。

複数カードに分ける(c1, c2, c3)

手順の中の複数のコマンドを、1つずつ別のカードとして問いたいときは、それぞれに異なる番号を付けます。

Gitでローカルの変更をリモートに送る手順は次の3つです。
① 変更をステージに追加する: git {{c1::add .}}
② 変更を記録する: git {{c2::commit}}
③ リモートへ送る: git {{c3::push}}

この1つのノートから、3枚のカードが生成されます。それぞれのカードでは①〜③の流れ全体が表示されたまま、対応する番号のコマンドだけが[...]で隠されます。

「基本」ノートタイプでコマンドを問おうとすると、1つの表面につき1つの答えしか置けません。そのため、周囲の手順を省くか、コマンドの数だけ別々にQ&Aを作ることになります。穴埋めなら、手順の文脈を保ったまま、隠すコマンドの位置だけを変えて出題できます。

3つのGitコマンドをc1・c2・c3で個別に隠したTextフィールド
c1〜c3で3枚のカードに分かれる
穴埋めで1つのコマンドだけが隠れたカードの問題面

1枚で同時に隠す(c1, c1, c1)

複数のコマンドをまとめて1枚のカードで問いたいときは、同じ番号を使います。

エディタ上部には、穴埋め用のボタンが[...][...+]の2つ並んでいる場合があります。標準の[...]ではなく、追加用の[...+]を押すと、番号を増やさずに直前と同じc1のまま穴埋めを追加できます(ボタンの並び方はAnkiのバージョンによって異なる場合があります)。

[...+]ボタンが見当たらない場合は、Alt(MacはOption)を押しながら[...]ボタンをクリックしても同じ結果になります。こちらも番号を自動でインクリメントせず、直前と同じ番号のまま追加できます。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

[...+]を使わず標準の[...]を押してしまう(またはAlt/Optionを押し忘れる)と番号がどんどん増えて、別々のカードに分かれてしまうので注意です。

新しいリポジトリを作る手順は、git {{c1::init}} → git {{c1::add .}} → git {{c1::commit -m “first commit”}} の3つです。

番号がすべてc1のため、この1つのノートからは1枚のカードだけが生成されます。解答を表示すると、3つのコマンドが同時に表示されます。1つの手順としてまとめて覚えたいときに向いています。

c1を3つ使ったカードで複数コマンドが同時に表示された表面と裏面

ヒントを付ける(::ヒント)

隠した部分だけでは答えの手がかりが少ない場合、ヒントを追加できます。

構文は{{c1::答え::ヒント}}のように、2つ目のコロンの後にヒントの文字列を続けます。たとえばgit {{c1::commit::変更を記録する}}と書くと、問題面にはgit [変更を記録する]のようにヒントが表示されます。

コマンド名そのものではなく役割をヒントにしておくと、コマンド一覧を丸暗記していない段階でも、思い出す手がかりになります。

git {{c1::commit::変更を記録する}}
ヒント付き穴埋め構文を入力したカード

3つのパターンをまとめると、次のようになります。

パターン番号の付け方生成されるカード使うとき
複数カードに分ける{{c1::}} {{c2::}} {{c3::}}(番号を変える)番号の数だけ別カード手順の中のコマンドを1つずつ問いたいとき
1枚で同時に隠す{{c1::}} {{c1::}} {{c1::}}(同じ番号。[...+]ボタンまたはAlt/Option併用)1枚のカード手順をまとめて覚えたいとき
ヒントを付ける{{c1::答え::ヒント}}番号のルールは他の2パターンと同じ答えの手がかりを残したいとき

裏面の補足(裏面追記)を活かす

穴埋め(Cloze)ノートタイプには、Textのほかに「裏面追記(英語表示ではExtra)」という2番目のフィールドがあります。裏面追記に入力した内容は、カードの裏側(解答面)にのみ表示されます。

Gitコマンドの例なら、コマンドの意味やオプションの補足、間違えやすい注意点などを裏面追記に書いておくと、答え合わせのタイミングで一緒に確認できます。たとえばgit commitのカードの裏面追記に「-mを付けないとエディタが開く」と書いておく、といった使い方です。

裏面追記に補足を入力したカードの例

うまくいかないとき

ここからは、穴埋めを使い始めた人がつまずきやすいポイントを、原因別にまとめます。

カードが作られない

多くの場合、確認すべき点は2つです。

  • ノートタイプが「穴埋め問題」になっているか(「基本」のままでは[...]ボタン自体が表示されません)
  • 隠したい範囲をドラッグで選択してから[...]を押しているか

この2点を満たしていれば、{{c1::}}が自動的に挿入され、保存後にカードが生成されます。

基本ノートから変換したい

「基本」から穴埋めへ変換すると、変換後に一方向同期(one-way sync)が必要になります。

PC側の学習状況やデータが他の端末へ強制的に反映されるため、スマートフォンなど他の端末で先に同期を済ませてから実施することをおすすめします。

すでに「基本」で作ったノートを穴埋めに変換したい場合は、ノート一覧から対象ノートを選び、「ノートタイプを変更」(Change Note Type)を実行します。

変換先のノートタイプで「穴埋め問題」を選び、表示されるフィールド対応を確認してから実行してください。ダイアログの見た目はAnkiのバージョンによって変わるため、ここでは操作の大枠のみ紹介します。

番号が飛んだ・重複した

番号がc1の次にc3へ飛んでいても、動作自体はエラーになりません。存在する番号の数だけカードが生成される仕組みだからです。ただし見た目が分かりにくくなるため、c1から順に振ることをおすすめします。

逆に、番号を書き換えたり穴埋めを減らしたりしても、古いカードが自動的に消えることはありません。不要になったカードは、メニューの「ツール」内にあるEmpty Cardsという項目から手動で整理してください(日本語UIでの表示名はバージョンによって異なる場合があります)。

なお、AnkiDroidやAnkiMobileでも、ここまでと同じ{{c1::}}構文でカードが動作します。

さいごに

穴埋め(Cloze)は、ノートタイプを切り替えて[...]ボタンを押すだけで作れます。番号を変えれば個別のカードに、[...+]ボタン(またはAlt/Optionを押しながらのクリック)で同じ番号を使えば1枚にまとめて隠せます。ヒントを添えたいときは{{c1::答え::ヒント}}の形にし、裏面の補足は裏面追記フィールドに書きます。

ノートタイプという概念そのものをもう一度整理したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい
Ankiでフラッシュカード作成効率化の鍵:ノートタイプ「基本」「穴埋め問題」「画像穴埋め問題」の違いを徹底解説
Ankiでフラッシュカード作成効率化の鍵:ノートタイプ「基本」「穴埋め問題」「画像穴埋め問題」の違いを徹底解説

Anki全体の使い方に戻りたい方は、こちらのガイドからどうぞ。

あわせて読みたい
Anki(アンキ)の使い方|初心者向け完全ガイド【2026年最新】インストールからデッキ作成・復習まで解説
Anki(アンキ)の使い方|初心者向け完全ガイド【2026年最新】インストールからデッキ作成・復習まで解説
あなた
あなた

穴埋めは作れるようになったけど、デッキ全体の設計や運用に自信がない…

デッキ構成やノートタイプの使い分けなど、自己流で進めるのが不安な場合は、Anki・AnkiDroidの個別相談を承っています。

あわせて読みたい
ココナラで「AnkiやAnkiDroidのご相談にのります」サービスを開始しました!
ココナラで「AnkiやAnkiDroidのご相談にのります」サービスを開始しました!

具体的な相談内容や依頼の流れは、上記の記事でご確認いただけます。

そんな、あなたにココナラでサービスを提供開始しました。

AnkiやAnkiDroidのご相談にのります

ITが苦手でも大丈夫。記憶の定着を加速させます

Ankiの学習でお悩みの方向けに、ビデオチャットで直接回答させていただきます。
※ご希望であればテキストチャットのみでもOK!

お見積もりやご相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

スキルプラットフォーム「ココナラ」では、Ankiのカスタマイズを私「森田ユウゴ」に依頼ができます!

ご相談はこちらから▼
森田ユウゴのプロフィール | ココナラ

Ankiユーザーでもあり、「面倒解決エンジニア」の私にご依頼をお待ちしております!

ABOUT ME
森田ユウゴ(Yugo Morita)
森田ユウゴ(Yugo Morita)
面倒解決エンジニア
専門学校卒業後、新卒で大手ITベンダーに入社して約10年勤務、フルタイムで働きながら通信制大学を卒業。その後1年XR/メタバース関連企業で挑戦後、台湾のIT企業でプリセールスエンジニア(產品專員)として2年勤務。現在はフリーランスエンジニアとして、日本のお客様を中心にフルリモート(台湾から時差-1時間)でサービス提供。 kintone認定 アプリデザインスペシャリスト(2025), kintone認定 カスタマイズスペシャリスト(2026)を保持し、kintone開発に携わっています。プロダクトの価値を伸ばすカスタマイズの提案と実装が得意領域。AnkiカスタマイズやChromeアドオン開発にも熱中しています。尽きない好奇心とインフラ経験、AIであなたの「不便」を解決へ導きます。
記事URLをコピーしました