【2026年版】Anki「穴埋め(Cloze)」の作り方|使ったことがなくても大丈夫!複数穴・ヒントの付け方まで画像で解説
「基本」ノートタイプで作ったカードには、文章の一部だけを隠す「穴埋め」を追加できません。これは操作ミスではなく仕様で、穴埋め(Cloze)を使うにはノートタイプそのものを切り替える必要があります。
この記事では、ノートタイプ「穴埋め問題」への切り替えから、{{c1::}}構文の入力、複数穴の作り分け、ヒントの付け方までを実際の画面で見ていきます。
読み終える頃には、資格の暗記カードや語学の例文、手順の記憶などを、基本カードより柔軟な形で問題化できるようになります。

穴埋め(Cloze)って名前は聞いたことあるけど、自分のカードにどう追加すればいいんだろう…
この記事の対象読者
- Ankiを日常的に使っているが、穴埋め(Cloze)ノートタイプはまだ使ったことがない方
- 資格・語学の暗記で「基本」ノートタイプのままでは穴埋めを追加できないと気づいた方
- 複数穴の使い分けやヒントの付け方まで知りたい方
穴埋め(Cloze)とは?基本カードとの違い
穴埋め(Cloze)は、1つの文章の中から選んだ範囲を隠し、その部分を思い出す形式のカードです。

表面と裏面が丸ごと1問1答になる「基本」ノートタイプとは、隠す対象も作り方も異なります。
「基本」は表面フィールドと裏面フィールドが分かれていて、表面を見て裏面を思い出す形式です。一方の穴埋めは、1つのTextフィールドの中に問題文と答えが同居していて、隠したい範囲だけを{{c1::}}という構文で囲みます。
身構えなくて大丈夫です。基本カードの入力に、ボタンを1つ足すだけで作れます。
なお、画像の一部を隠したい場合は、穴埋め(Cloze)ではなく「画像穴埋め問題(Image Occlusion)」という別のノートタイプを使います。テキストではなく画像を隠したい方は、以下の記事を参考にしてください。

穴埋めカードの作り方【4ステップ】
穴埋めカードの作成は、ノートタイプの切り替えさえ済めば、あとは基本カードとほとんど同じ流れです。

- Ankiのメイン画面で「追加」をクリックし、ウィンドウ左上のノートタイプ名(初期状態では「基本」)をクリックします
- 「ノートタイプを選択してください」の画面で「穴埋め問題」を選択します
- ノートタイプが「穴埋め問題」に変わっていることを確認します
一覧から「穴埋め問題」を選ぶと、入力欄がText・裏面追記の2つに切り替わります。

- 一覧に「穴埋め問題」が見つからない場合は?
-
- ノートタイプの一覧は登録数が増えるほど長くなります。見当たらないときは一覧を下までスクロールしてください。
- Ankiの表示言語を英語にしている場合は「Cloze」というノートタイプ名になっている場合があります。
Textフィールドに、隠したい語を含む一文を入力します。ここでは例文として「水は100℃で沸騰する。」を使います。

隠したい部分(例: 「100」)をドラッグして選択し、エディタ上部の[...]ボタンをクリックします。隣に[...+]ボタンが並んでいる場合は、そちらでも構いません。1つ目の穴埋めは、どちらのボタンを押しても同じ{{c1::}}になります(2つのボタンの違いは次の見出しで説明します)。


クリックすると、選択した範囲が{{c1::100}}のように自動的に囲まれます。cはCard(カード)の略で、1は「1番目の穴埋めグループ」という意味です。
この数字の使い分けが、次の見出しで説明する複数穴の作り分けにつながります。
![Anki穴埋めの[...+]と[...]の違い](https://moritayugo.com/wp-content/uploads/anki-howto-cloze-07.jpg)
入力が終わったら「追加」ボタンでノートを保存します。デッキを開いてカードをクリックすると、隠した部分が[...]と表示された問題面が確認できます。解答を表示すると、隠していた文字が答えとして表示されます。

これで最初の1枚が完成です。次の見出しからは、複数の穴を使い分けるパターンを見ていきます。
パターン別・穴埋めの作り分け
穴埋めの数字(c1、c2…)の使い分け方によって、生成されるカードの枚数と範囲が変わります。ここではGitコマンドを例に、3つのパターンを説明します。
私はコマンド操作を覚えるのに、この穴埋めをよく使います。手順の流れを保ったまま、コマンドの部分だけを思い出す練習ができるからです。
複数カードに分ける(c1, c2, c3)
手順の中の複数のコマンドを、1つずつ別のカードとして問いたいときは、それぞれに異なる番号を付けます。
Gitでローカルの変更をリモートに送る手順は次の3つです。
① 変更をステージに追加する: git {{c1::add .}}
② 変更を記録する: git {{c2::commit}}
③ リモートへ送る: git {{c3::push}}
この1つのノートから、3枚のカードが生成されます。それぞれのカードでは①〜③の流れ全体が表示されたまま、対応する番号のコマンドだけが[...]で隠されます。
「基本」ノートタイプでコマンドを問おうとすると、1つの表面につき1つの答えしか置けません。そのため、周囲の手順を省くか、コマンドの数だけ別々にQ&Aを作ることになります。穴埋めなら、手順の文脈を保ったまま、隠すコマンドの位置だけを変えて出題できます。


1枚で同時に隠す(c1, c1, c1)
複数のコマンドをまとめて1枚のカードで問いたいときは、同じ番号を使います。
エディタ上部には、穴埋め用のボタンが[...]と[...+]の2つ並んでいる場合があります。標準の[...]ではなく、追加用の[...+]を押すと、番号を増やさずに直前と同じc1のまま穴埋めを追加できます(ボタンの並び方はAnkiのバージョンによって異なる場合があります)。
[...+]ボタンが見当たらない場合は、Alt(MacはOption)を押しながら[...]ボタンをクリックしても同じ結果になります。こちらも番号を自動でインクリメントせず、直前と同じ番号のまま追加できます。
[...+]を使わず標準の[...]を押してしまう(またはAlt/Optionを押し忘れる)と番号がどんどん増えて、別々のカードに分かれてしまうので注意です。
新しいリポジトリを作る手順は、git {{c1::init}} → git {{c1::add .}} → git {{c1::commit -m “first commit”}} の3つです。
番号がすべてc1のため、この1つのノートからは1枚のカードだけが生成されます。解答を表示すると、3つのコマンドが同時に表示されます。1つの手順としてまとめて覚えたいときに向いています。

ヒントを付ける(::ヒント)
隠した部分だけでは答えの手がかりが少ない場合、ヒントを追加できます。
構文は{{c1::答え::ヒント}}のように、2つ目のコロンの後にヒントの文字列を続けます。たとえばgit {{c1::commit::変更を記録する}}と書くと、問題面にはgit [変更を記録する]のようにヒントが表示されます。
コマンド名そのものではなく役割をヒントにしておくと、コマンド一覧を丸暗記していない段階でも、思い出す手がかりになります。
git {{c1::commit::変更を記録する}}

3つのパターンをまとめると、次のようになります。
| パターン | 番号の付け方 | 生成されるカード | 使うとき |
|---|---|---|---|
| 複数カードに分ける | {{c1::}} {{c2::}} {{c3::}}(番号を変える) | 番号の数だけ別カード | 手順の中のコマンドを1つずつ問いたいとき |
| 1枚で同時に隠す | {{c1::}} {{c1::}} {{c1::}}(同じ番号。[...+]ボタンまたはAlt/Option併用) | 1枚のカード | 手順をまとめて覚えたいとき |
| ヒントを付ける | {{c1::答え::ヒント}} | 番号のルールは他の2パターンと同じ | 答えの手がかりを残したいとき |
裏面の補足(裏面追記)を活かす
穴埋め(Cloze)ノートタイプには、Textのほかに「裏面追記(英語表示ではExtra)」という2番目のフィールドがあります。裏面追記に入力した内容は、カードの裏側(解答面)にのみ表示されます。
Gitコマンドの例なら、コマンドの意味やオプションの補足、間違えやすい注意点などを裏面追記に書いておくと、答え合わせのタイミングで一緒に確認できます。たとえばgit commitのカードの裏面追記に「-mを付けないとエディタが開く」と書いておく、といった使い方です。

うまくいかないとき
ここからは、穴埋めを使い始めた人がつまずきやすいポイントを、原因別にまとめます。
カードが作られない
多くの場合、確認すべき点は2つです。
- ノートタイプが「穴埋め問題」になっているか(「基本」のままでは
[...]ボタン自体が表示されません) - 隠したい範囲をドラッグで選択してから
[...]を押しているか
この2点を満たしていれば、{{c1::}}が自動的に挿入され、保存後にカードが生成されます。
基本ノートから変換したい
すでに「基本」で作ったノートを穴埋めに変換したい場合は、ノート一覧から対象ノートを選び、「ノートタイプを変更」(Change Note Type)を実行します。
変換先のノートタイプで「穴埋め問題」を選び、表示されるフィールド対応を確認してから実行してください。ダイアログの見た目はAnkiのバージョンによって変わるため、ここでは操作の大枠のみ紹介します。
番号が飛んだ・重複した
番号がc1の次にc3へ飛んでいても、動作自体はエラーになりません。存在する番号の数だけカードが生成される仕組みだからです。ただし見た目が分かりにくくなるため、c1から順に振ることをおすすめします。
逆に、番号を書き換えたり穴埋めを減らしたりしても、古いカードが自動的に消えることはありません。不要になったカードは、メニューの「ツール」内にあるEmpty Cardsという項目から手動で整理してください(日本語UIでの表示名はバージョンによって異なる場合があります)。
なお、AnkiDroidやAnkiMobileでも、ここまでと同じ{{c1::}}構文でカードが動作します。
さいごに
穴埋め(Cloze)は、ノートタイプを切り替えて[...]ボタンを押すだけで作れます。番号を変えれば個別のカードに、[...+]ボタン(またはAlt/Optionを押しながらのクリック)で同じ番号を使えば1枚にまとめて隠せます。ヒントを添えたいときは{{c1::答え::ヒント}}の形にし、裏面の補足は裏面追記フィールドに書きます。
ノートタイプという概念そのものをもう一度整理したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

Anki全体の使い方に戻りたい方は、こちらのガイドからどうぞ。


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