森田ユウゴのポートフォリオ

【AnkiDroid事例】AIを用いたインタラクティブな英会話練習カード

majinalife.com

「英語の勉強、続かない…」「英会話、実践する場がない…」

そんな悩みを抱えていませんか? 台湾在住のソフトウェアエンジニア、森田ユウゴが、最新の「AI」と「Anki」を掛け合わせた新しいカスタマイズをご紹介します。

AnkiはJavaScriptを用いたカスタマイズが可能です。その技術でAIを操作すれば、Anki学習で無限大の可能性があります。

デモンストレーション

さっそくですが下記をご覧ください。

【AnkiDroid】AIを用いた英会話練習カードのサンプル – https://www.youtube.com/shorts/GJN0-yiuTeM

操作方法はAnkiの「タイピング」技術をベースとしています。

問題提示

カードの表面に「Hey, Long time no see.」のような英文が表示されます。

画像:問題提示画面
あなたの回答

表示された英文に対し、タイピング機能で英語を回答します。Androidの音声入力機能を使えば、文字を打つ手間も省けて実践的なスピーキング練習にもなります。

AIが評価・添削

回答を表示すると、AIがあなたの回答内容を分析。あらかじめカードに設定された模範解答をもとに100点満点で評価し、点数に応じたアドバイスを提供します。100点に満たない場合は、どうすればより良い回答になるか、具体的な改善点や添削案をAIが教えてくれます。

画像:ユーザー回答の評価とそのAI添削

技術的なポイント① AI(Gemini)を「英語の先生」にするプロンプト設計

AIの能力を最大限に引き出すための、高度なプロンプト設計が施されています。

  • 詳細な役割設定と出力指示: AIに「英語教師」としての役割を与え、「スコア」「添削案」「アドバイス」といった具体的な出力フォーマット(JSON形式)を指示しています。これにより、AIは単なる情報提供者ではなく、あなたの英語学習をサポートする「先生」として機能します。
  • 精緻な評価基準: 「ユーザーの回答をできるだけ活かしつつ、模範解答の重要な要素を全て含めて100点相当になるよう修正してください」といった具体的な評価基準をAIに伝えることで、AIはより質の高い、ユーザーに寄り添ったフィードバックを提供します。
  • 応答の厳密な制御: 「日本語は含めないでください」「絶対に200文字以内」といった出力言語や文字数制限も細かく設定。これにより、Ankiカードの限られた表示領域でも、AIからの返答が収まりきらないといった「面倒」を防ぎ、スムーズな学習体験を実現しています。

技術的なポイント② TTSを用いた英語音声の読み上げ

動画では音声が含まれていませんが、TTS(Text-to-Speech)を用いて英文の読み上げを行っています。

通常、AnkiDroidでは公式機能として用意されている「Replacements」を用いてTTSを使用します。

Field Replacements / Anki Manual- https://docs.ankiweb.net/templates/fields.html#field-replacements

このカードでは動的な英文の変更とそれを読み上げるために、AnkiDroid独自のAPIを駆使し、デバイスの音声読み上げエンジンを直接利用しています。言語の動的な設定や、再生速度、ピッチの調整まで可能にし、より自然で実践的なリスニング練習をサポートします。

技術的なポイント③ Ankiのカード自体はシンプル

カスタマイズはJavaScriptやCSSでゴリゴリ書いていますが、フィールドや入力データは非常にシンプルです。

画像:AI+Ankiのフィールド一覧の情報
  • Front: 問題文(英語の質問文)を入力
  • Back: 回答例(英語の回答)を入力
  • Explain: 補足などがあれば入力
  • UserAnswer: ダミーフィールド

上記のように、入力自体はシンプルです。

一度カスタマイズしたら、あとはスマホでも問題入力は簡単にできます。

開発の背景

私自身が「面倒くさがり屋」だからこそ、「面倒を省く」「手間をなくす」ことに徹底的にこだわります。この英会話練習カードも、その信条から生まれたもの。AIの力を借りて、より効率的に、より楽しく英語学習ができる環境を提供したいという、まさに「面倒解決エンジニア」としての私の証です。

アプリごとの「復習の面倒」から解放!

多くの英会話アプリは、それぞれのアプリ内でしか復習機能が提供されていません。そのため「このアプリで覚えた単語、他のアプリの文脈で使われてもピンとこない…」「復習のタイミングがバラバラで管理が大変…」といった”面倒”を感じることも。

しかし、このAnkiDroidのカスタマイズを用いた学習なら、Anki独自の優れた学習曲線を活用し、あなたが最も効率的に記憶できる最適なタイミングで復習を促します。

さらに、Anki自体に正答情報が詳細に記録されるため、あなたの本当の弱点を見極め、集中的に克服することが可能になります。もし問題や解説が物足りなければ、フラッシュカードアプリならではの強みとして、あなた自身で自由に内容を書き換え、あなただけのオリジナル教材にカスタマイズできます。

Ankiの「単方向学習」の壁を打ち破る!

Ankiは強力な暗記ツールである一方で、あらかじめ設定された「表面」と「裏面」を覚える単方向の学習に特化しているため、英会話のような「対話」を伴う学習には不向きでした。

そこで登場するのが「AI」です。このカードでは、あなたの回答に対してAIが多角的に「評価」を下し、まるで本物の英語教師が目の前にいるかのようにインタラクティブな学習を可能にします。AI技術を用いることで、英会話練習だけでなく、自由記述の問題添削など、これまでAnkiでは難しかった多様な学習形式に応用が広がります。

最後に:あなたの英語学習は、もう「面倒くさい」じゃない!

このAI搭載型AnkiDroidカードは、あなたの英語学習に新たな可能性を開きます。単なる知識の詰め込みではなく、実践的な対話形式でアウトプットし、AIから即座にフィードバックを得る。これにより、あなたはより深く、より効果的に英語を習得できるでしょう。

現在、このAnkiカスタマイズの安定版開発に着手しています。AI利用に伴うAPI料金の取り扱い(ユーザー様でのご用意をいただく場合の負担軽減策など)についても、現在慎重に検討を進めています。

完成次第、ココナラでのご提供なども検討中ですので、ぜひご期待ください!

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ご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にお問い合わせください。

森田ユウゴ

ここまでご覧いただきありがとうございました!

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ABOUT ME
森田ユウゴ(Yugo Morita)
森田ユウゴ(Yugo Morita)
面倒解決エンジニア
専門学校卒業後、新卒で大手ITベンダーに入社して約10年勤務、働きながら通信制大学も卒業。その後1年ほどXR/メタバース関連企業で挑戦後、現在は台湾のIT企業でソフトウェアエンジニアとして勤務。プライベートでは「面倒をなくしたい」想いでAI駆動の便利ツール(Chrome拡張/kintone等)開発に熱中しています。尽きない好奇心とインフラ経験、AIであなたの「不便」を解決へ導きます。
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