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大手SIerから台湾の現地採用へ。台湾移住を決めた理由と「面倒解決エンジニア」になるまでの軌跡

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2023年夏ごろ、私は安定したキャリアをすべてリセットし、言葉も通じない台湾へ移住する決断をしました。理由はパートナーとの生活という「誰と生きるか」を最優先にしたこと。

ロマン溢れるワードを放った一方、中国語どころか英語すらも怪しい私。しかし、このアウェイな環境での挑戦こそが、私の「カイゼンスキル」を「面倒解決エンジニア」として昇華させてくれました。

2026年現在、台湾生活3年目を迎え、様々な異文化の壁に直面してきました。

この記事では、台湾移住経験で見出した自身の普遍的な強みである「ビジネス基礎力とITスキル」の掛け合わせや、アウェイな環境でどのように挑戦を続けてきたかなど、リアルな軌跡をお話しします。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

台湾で「面倒解決エンジニア」として活動している森田ユウゴです!

「面倒くさい!」を原動力に、kintoneカスタマイズやChrome拡張機能開発などを通して、日常や業務の課題をテクノロジーで解決することに注力しています。

  • 2025年12月 kintone認定 アプリデザインスペシャリスト取得
  • 2026年01月 kintone認定 カスタマイズスペシャリスト取得
kintone認定アプリデザインスペシャリスト取得(2025年12月)
kintone認定カスタマイズスペシャリスト取得(2026年1月)

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31歳、キャリアの安定を捨てて海を渡った本当の理由

台湾移住を決断した2023年当時、私は2社目の企業でスピード感あふれる新規デジタル事業の立ち上げに携わっていました。それ以前は、新卒で入社した大手SIerで10年にわたりインフラ構築やDX推進を経験し、1社目の上司からのオファーでグローバル展開する企業へ転職したという経歴です。

恵まれた人間関係や待遇、積み上げてきたキャリアを手放す葛藤はもちろんありました。

それでも移住を決断した根底には、極めて個人的な理由があったのです。

コロナ禍が問いかけた「誰と人生を歩むか」という選択

移住の最大の理由は、コロナ禍で長年日本と台湾で離れて暮らしていたパートナーと生活基盤を統合するためです。

先の見えない期間を経験したことで、人生における優先順位が明確になりました。それは、「どこで何をするか」よりも「誰と人生を歩むか」を最優先にするということです。

仕事の都合に人生を合わせるのではなく、人生の選択に合わせて仕事をどう組み立てるか。それが、31歳での台湾移住という結論でした。

フルリモートワークの過信と、あえて選んだ「現地採用」

「人生の選択に合わせて仕事をどう組み立てるか」なんて都合の良いことを言いながら、正直なところノープランであったことは間違いありません。

移住を計画し始めた当初は、日本の仕事をフルリモートで請け負う働き方を漠然と思い描いていました。これまでのITスキルやビジネス経験があれば「インターネット越しに働けるだろう」という自負があったからです。

しかし、妻との日常会話の中で「台湾での就職」という観点が抜け落ちていることに気がつきました。

台湾は日本よりも物価が低い分、当然ながら賃金水準も日本より低くなるという現実は移住前から把握していました。そのため、無意識のうちに「台湾の現地企業で働く」という選択肢を排除していたのです。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

「海外で働く」という経験は、給料をもらうよりも重要な「経験」になるのでは?

「チートビザ」とも呼ばれる、配偶者が台湾人であるだけで就労制限がなくなる居留証を最大限に活かし、現地の人々と共に働く経験を積んでみよう。そう前向きに捉え直すことにしました。

言葉の壁と、現地の転職市場で突きつけられた厳しい現実

覚悟を決めて現地の転職エージェントに登録したものの、待ち受けていたのは分厚い「言葉の壁」でした。

台湾の現地採用において、日本語を活かせるIT系の求人は確かに存在します。しかし、そこには当然のようにビジネスレベルの中国語や英語が求められました。一方で、日本語ネイティブというだけで勝負できる求人は、飲食店の店長ポジションやコールセンターなどが中心です。

ご縁があれば挑戦してみたい気持ちはありましたが、それが台湾に移住して本当にやりたかったことかと言われると、決してそうではありません。自分の市場価値が言語の壁によってここまで限定されてしまうのかと、圧倒的なアウェイの環境で痛感させられました。

奇跡的なエージェントとの出会いと「大卒」というパスポート

希望条件と現実のギャップに悩んでいる中、一つの大きな転機が訪れます。親身になって相談に乗ってくれた転職エージェントの担当者が、私のこれまでのITインフラ構築や新規事業立ち上げの経験、そして「仕組み化」のスキルに目を留め、非公開求人を紹介してくれたのです。

狭い世界なので詳細は避けますが、日本に親会社を持つITベンダーです。
求められていたのは、単なる語学力ではなく、日本特有のビジネス習慣を理解し、顧客の意図を汲み取ってプロジェクトを推進できる「日本人品質のビジネス基礎力」と「ITスキル」の掛け合わせだったのです。

そして、この奇跡的なご縁を最終的な採用へと結びつけてくれたのは、意外にも「大学卒業の資格」でした。

台湾で企業側が専門的な職種で人材を採用する際、ビザの要件や企業独自の採用規定として学歴が重要な評価基準になるケースが多々あります。私の場合は配偶者ビザのため就労許可自体は不要でしたが、企業側の採用基準を満たす上で、この学歴が確かな信頼の担保となりました。

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詳細は上記の記事に記載をしています。私は高校卒業後は専門学校に進学し、そのまま新卒で就職をしました。在職中、通信制大学を卒業していなかったら、このチャンスを掴むことはできなかったかもしれません。人生の伏線がどこで回収されるかは分からないものです。

台湾の現場で直面した「メイ(沒)の3段活用」との対峙

無事、台湾で現地採用され、中国語を話せない「完全アウェイ」の環境でプロジェクトを牽引する中で、私は早々に台湾現地の働き方やコミュニケーションの壁に圧倒されました。

異文化で業務を成功させるには、現地のメンバーがどのように仕事に向き合っているかを知る必要があります。私が現場で直面し、個人的に最も象徴的だと感じたのが、私が勝手に「メイ(沒)の3段階活用」と呼んでいる現象でした。

納期直前にやってくる「沒辦法(もう無理)」の見えない恐怖

台湾のローカルスタッフと仕事を進める際、進捗確認のコミュニケーションで非常によく耳にする3つの言葉があります。

  • 沒關係(メイグァンシ):大丈夫、気にしないで
  • 沒問題(メイウェンティ):問題ない、任せて
  • 沒辦法(メイバンファ):もう無理、どうしようもない

とある業務で、お客様が関わる絶対に遅れられないデッドラインがあるとします。序盤から中盤にかけては、彼らはとても明るく頼もしい笑顔で「沒關係(大丈夫)」「沒問題(問題ない)」と報告してくれます。

私も業界に10年以上いるので「本当?」「具体的には?」と確認を入れるのですが、それなりに筋の通った理由を回答してくれるため、日本で働いていた時の感覚であれば「順調に進んでいるな」と安心してしまう場面が多々ありました。

しかし、納期が目前に迫ったある日、突然「沒辦法(もう無理)」という巨大な壁が目の前に現れるのです。

これが社内や関係会社内であればまだ譲歩できる余地があるものの、取引先(発注先)にも影響を与えてしまうようなことが残念ながら発生してしまいました。この1件にかかわらず、土壇場になってのリスケジュールや、責任の所在が曖昧になってしまう事態が起きやすい状況を何度も経験しています。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

日系の新規お客様に対するコンペ中、担当者様から「締め切りを守ってくれるなら、すぐにでも貴社に決定したいのですけど…」と仰られたときのやるせなさは今でも忘れません。

最終的にはなんとか受注に繋がったものの、これは私が台湾で経験した最初にして最大の壁として、今でも強く印象に残っています。

余談ですが、台湾は「罰金」文化でもあります。

従業員が直接という訳ではありませんが、何か規定を違反すると特定の予算から罰金として予算が引かれるようなイメージです。

それ以外に「無遅刻無欠席手当」のような、中学校の皆勤賞のような制度の会社も見たことがあります…。

「良いことしか報告しない」が生み出す構造的課題

なぜ、このようなギリギリでの破綻が起きてしまうのか。

現地で働く中で見えてきたのは、台湾の職場でもよく課題として挙げられる「報喜不報憂(良いことだけを報告し、悪いことは言わない)」という傾向でした。これは決して台湾特有のものではないかもしれません。

ただ、私が接した環境においては、彼・彼女らは非常に「メンツ」を重んじる傾向が強くありました。自分の担当業務で問題が起きていることや、自分の力では解決できない状態であることを認めるのは「恥」であるという意識が働きやすいのです。

この背景を理解しないまま、日本流の「報・連・相(ホウレンソウ)」の徹底を精神論で求めても、根本的な解決には至りません。「遅れることは出来ないからね」「早めに報告してね」という言葉を、日本からやってきた外国人が言っても、メンツも重なり言葉は無力です。

文化を否定せず、「仕組み」で歩み寄るという私の答え

日本のように個人の意識や努力に依存するマネジメントは、台湾どころか、おそらく日本以外では通用しません。

Youtubeなどで見かける「海外での働き方の特徴」といったトピックは、台湾でもよく当てはまります。「察して動く」というハイコンテクストな文化を持つ日本の働き方の方が、グローバル視点では特殊なのかもしれません。

現地のスタッフと共にプロジェクトを確実に前へ進めるためには、彼・彼女らのコミュニケーションスタイルを否定するのではなく、システムとして彼らをサポートし、エラーや報告漏れを未然に防ぐ「仕組み」が不可欠だと確信しました。

そこで私が台湾の現場で実践しているのが、精神論を排した「環境づくり」です。

「完了」の定義をシステムで強制する

例えば、営業事務のkintoneアプリを設計した際、最大の課題は「タスク完了」の定義が本人次第という曖昧なことでした。

日本のビジネス感覚だと考えられないかもしれませんが、現地の担当者は「親会社への申請フォームを送信した」時点で自分の作業は終わったと認識し、「完了(≒沒問題)」と報告します。しかし実例では、その後に発行される「承認番号」を取得して取引先へ連携するまでが依頼側の希望業務です。結果として、納期ギリギリになって「番号がまだ来ていないから次の業務を進められない(≒沒辦法)」という事態が発生していました。

これを防ぐため、自由記述による主観的な進捗報告を極力廃止し、業務プロセスごとに「システム的な完了条件」を明確に定義しました。

具体的には、ステータスを「完了」に進めるための絶対条件として、別システムで発行される『承認番号』などの一意のID入力を必須化しました。さらに、JavaScriptカスタマイズを用いて、選択した業務内容に応じて必要な入力フィールドだけを動的に表示させ、ステータスが特定の段階に進んだタイミングでそれらを「必須入力」に切り替えるよう制御したのです。

これにより、「番号を取得してシステムに入力するまでが完了である」という事実がUIを通じて強制され、報告者と管理者の間の「解釈のズレ」をシステム的に排除しました。画面上に必要な項目しか表示されない、入力しないと完了できないため、「入力し忘れた」「見落としていた」という言い訳そのものが生まれない仕組みです。

結果として、主観による曖昧な報告が激減し、問題が隠される前に遅延の兆候を早期に検知できるようになりました。土壇場で「沒辦法(もう無理)」という状況に陥るのを未然に防ぐことが可能になったのです。

これにより、依頼者も作業者に対して小言を言う必要がなくなります。いわば、フロントエンドの入力バリデーションや、コードの品質を保つESLintのような「自動チェック機構」の役割を、業務システムに担わせたのです。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

いつも小言を言っていると、いざという時のお叱りも軽く聞こえてしまいますよね…。

失敗を未然に防ぐ、システムによる「優しさ」

kintoneアプリ以外の業務でも、曖昧な言葉でのやり取りを避け、複雑な業務はすべて図解(フローチャートなど)に落とし込んで視覚的な事実として共有します。

下記のkintone x Mermaid連携は、業務とは関係なく個人的に執筆した内容ですが、グローバルなコミュニケーションにおいても活用できると思います。

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これは、彼らを否定したりルールで縛り付けているわけではありません。システム側で個人の判断の余地をなくすことで、彼らが土壇場で「沒辦法(もう無理)」という状況に陥るのを防ぐ、私なりの「優しさ」であり歩み寄りです。

それでも改善が出来ない場合、何か別の根本的な問題や課題があります。それを私は最高の「業務改善ネタ」として次のテーマに持っていくことにしています。

日本のIT業界では定番の「課題管理表」。AI時代は、このように集めた課題を読み込ませて問題解決に繋げていく訳です。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

余談ですが、逆にサボる側の立場として、既存のルールや制度を生成AIで壁打ちすると、ルールの穴≒問題点を見つけやすい気がします。

日本の当たり前を押し付けるのではなく、相手の文化や人間性を理解した上で、誰もが失敗しない仕組みをITの力で構築する。これこそが、完全アウェイの台湾という環境で私が確立した、自分なりの業務の進め方です。

こういった場面でも「面倒解決エンジニア≒根本解決に繋がらない争いは避けるエンジニア」としての特徴を発揮しています。

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安定を捨てて手に入れた、フラットで本質的な課題解決力

大手SIerでの泥臭いインフラ構築と品質管理の経験。グローバルベンチャーでの「0→1」を最速で形にする推進力。そして、言葉が通じない台湾というアウェイな環境でのサバイバル。

一見するとバラバラに見えるこれらのキャリアは、台湾という異文化の地で「面倒解決エンジニア」として見事に繋がり、現在私が提供できる最大の武器となっています。

3つの環境が掛け合わさった独自のキャリア

もし私がずっと日本の大手SIerに留まっていれば、既存のルールや慣習に縛られ、本質的な課題解決から目を背けていたかもしれません。逆に、最初からベンチャーや海外に飛び出していれば、大規模システムを支える品質へのこだわり、慎重な運用設計やコンプライアンス遵守の重要性を理解できなかったはずです。

日本特有のビジネスの基本動作(日本人品質)をベースに持ちながら、異文化環境でも精神論に逃げず、ITの力でロジカルにチームを最適化できる。

これこそが、台湾というアウェイな環境に身を置きながらも、生成AIという味方を手に入れた私ならではの強みです。

物理的な距離があるからこそ、最短距離で伴走できる

現在は台湾を拠点に活動していますが、この物理的な距離感は、日本のクライアントへ価値を提供する上でむしろポジティブに働いていると感じています。

飛行機で3〜4時間はかかる物理的な距離があるため、基本的にはオンラインでの対応となります。お客様も「オンライン前提」でご依頼くださるため、日本特有の「とりあえず対面で」という慣習から切り離され、本質的な議論に集中できるというメリットがあります。

極めてフラットな視点で「真の課題は何か」を言語化・図式化して考えていくことが出来ると考えています。

森田ユウゴ
森田ユウゴ

そこで活躍するのが、私のささやかなデザイン力でもあります。(当ブログのアイコンやアイキャッチ等のデザインは全て自作です)

また、テキストベースや図解を用いた非同期コミュニケーションを日々の業務で実践しているため、時差(台湾の場合日本-1時間)や場所の壁を越えて、ビジネスを最短距離で形にする推進力を持っています。

おわりに:システムの先にある「人」に向き合う

台湾への移住は「誰と生きるか」という個人的な理由から始まりました。しかし結果として、言語や文化の壁を乗り越える過程で、自分のキャリアを根本から見つめ直す最高の機会となりました。

そこで改めて日本の「カイゼン」という文化に誇りを持ち、kintoneというプロダクトの持つ「現場に寄り添う力」を実感しています。そして今、その知見を活かし、kintoneの導入や運用を支援する面倒解決エンジニアとして活動しています。

システムで人を縛るのではなく、誰もが失敗しない仕組みを作り、プロジェクトを確実に前へ進める。
私がこの仕組みを構築することで、現場の「入力漏れ」や「解釈のズレ」をシステム的に排除し、土壇場でのトラブルや確認作業にかかる時間を大幅に削減します。結果として、チーム全員が本来のコア業務に集中できる環境を作り出します。

もしあなたのチームやプロジェクトに、コミュニケーションの壁、あるいは「システムを入れたけれど現場に定着しない」「業務が属人化している」といった面倒な課題があれば、ぜひ一度ご相談ください。

物理的な距離がある台湾からだからこそ、忖度のないフラットな視点で、あなたのビジネス課題を最短距離で解決へと導きます。

スキルプラットフォーム「ココナラ」では、Ankiのカスタマイズを私「森田ユウゴ」に依頼ができます!

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森田ユウゴのプロフィール | ココナラ

Ankiユーザーでもあり、「面倒解決エンジニア」の私にご依頼をお待ちしております!

ABOUT ME
森田ユウゴ(Yugo Morita)
森田ユウゴ(Yugo Morita)
面倒解決エンジニア
専門学校卒業後、新卒で大手ITベンダーに入社して約10年勤務、フルタイムで働きながら通信制大学を卒業。その後1年XR/メタバース関連企業で挑戦後、現在は台湾のIT企業でプリセールスエンジニア(產品專員)として勤務。kintone認定 アプリデザインスペシャリスト(2025), kintone認定 カスタマイズスペシャリスト(2026)を保持し、kintone開発に携わっています。プロダクトの価値を伸ばすカスタマイズの提案と実装が得意領域。AnkiカスタマイズやChromeアドオン開発にも熱中しています。尽きない好奇心とインフラ経験、AIであなたの「不便」を解決へ導きます。
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