Geminiの「毎回オプトアウト」が面倒だから、自動化するChrome拡張を数分で作った話
先日、Google Geminiに待望の「一時チャット」機能、いわゆる簡単オプトアウト機能が実装されました。「これで気兼ねなくGeminiを使える!」と喜んだのも束の間、その仕様を見て私は喜びよりも先に、ある種の「怖さ」と「面倒さ」を感じることになりました。
これは、そんな小さな違和感を見過ごせず、勢いで解決するまでを記録した、数分間の物語です。

台湾で「面倒解決エンジニア」として活動している森田ユウゴです!
私は台湾在住のソフトウェアエンジニアです。「面倒くさい!」を原動力に、kintoneカスタマイズやChrome拡張機能開発などを通して、日常や業務の課題をテクノロジーで解決することに注力しています。
ご相談はこちらから▼
Geminiの一次チャット追加に対して、「便利」ではなく「怖い」と感じた理由
Geminiにオプトアウト機能が実装された。素晴らしいニュースです。しかし、その仕様は「新しいチャットを開始するたびに、手動でオプトアウトを選択する」というものでした。
これを見た瞬間、私はこう思いました。

なぜ毎回指定しないといけないの?デフォルトでデータを取得する姿勢は変わらないのか…
そもそもGeminiはかなりユーザーに不利な仕組みです。Googleの公式ヘルプにも明記されている通り「Gemini アプリ アクティビティ」をオフにしない限り、会話はGoogleの機械学習技術の改善に使用される可能性があります。
参考:Gemini アプリのプライバシー ハブ – Gemini アプリ ヘルプ | https://support.google.com/gemini/answer/13594961?hl=ja
今後、会話が見られたり、Google の機械学習技術の改善に使用されたりしないようにするには、[Gemini アプリ アクティビティ] をオフにしてください。[Gemini アプリ アクティビティ] では、過去の会話を確認したり削除したりすることもできます。
単純にオフにすればいいだけですが、オフにするとGitHub連携やスプレッドシート連携などが出来ない。もはやGeminiである理由も無くなる。この鬼畜仕様のせいで、これまで同僚や友人にGeminiを勧めづらいと感じていました。

ちなみに、ChatGPTやClaudeも設定からアクティビティをオプトアウトすることが簡単に可能です。ユーザー体験も損なわれません。
そこで、今回追加された一時チャット機能は個人的には「神アップデート」だと思ってました。
しかし…。
今回の仕様は、ユーザーが少しでも油断すれば(あるいはボタンを押し忘れば)その会話はアクティビティとして記録されることを意味します。この「デフォルトで取得ありき」な姿勢に、私は利便性よりも先に、ますますGoogleの怖さを感じてしまいました。
もちろん、私はGoogle OneのAI Premiumプランに課金しているユーザーです。2TBのストレージや他のGoogleサービスとの連携は素晴らしく、Googleのプロダクトを応援したい気持ちは人一倍あります。スマホもPixcel Foldを発売すぐに買いました。
だからこそ、このGoogleのプライバシーに関する一点が、非常にもったいないと感じてしまうのです。
課題から解決まで。
課題:1日50回、思考を中断させる「オプトアウトの儀式」
私の使い方では、ブレインストーミングやコーディングの相談で、1日に50回は新しいチャットを開始します。その度に「ああ、オプトアウトボタンを押さなければ」と意識を現実に戻される。
これは単なる1クリックの手間ではありません。集中して思考している最中に挟まれる、思考のノイズそのものです。せっかく集中モードに入っているのに、チャットを開始するたびに「この会話は記録されるんだっけ…?」と一瞬でも考えなければいけない。この小さなストレスが、体験全体の質を少しずつ損なっているように感じました。
課題発見から実装まで。解決策はいつだってシンプルだ
この違和感を覚えた次の瞬間、私は手を動かしていました。
やりたいことは極めてシンプルです。 「Geminiのページを開いたら、オプトアウトのボタンを自動でクリックする」 ただそれだけ。
大げさな設計図も、複雑なアルゴリズムも必要ありません。今どき、このレベルの処理ならAIアシスタントのCursorに「これ作って」とお願いすれば、ものの数十秒でコードを生成してくれるでしょう。
まさに「バイブコーディング」。課題を発見してからChrome拡張機能の雛形を作り、コードを書き、動作確認するまで、わずか数分の出来事でした。
通常は下記のように一次チャットが表示されません。

今回作った拡張機能を導入するだけでアクセスするだけでデフォルトで一次チャットとして開けます。

※細かい仕様として、ナビゲーションバーを開いていなければ自動で閉じる。0.1秒間隔でループして表示したらループを終了。6秒経ってもループが終わらなかったら強制終了などはプロンプトに入れています。
あっという間の完成です。この間10分も経ってないような…。
ちなみに、拡張機能のアイコンもAIに「Geminiっぽくて、プライバシーを守る感じのアイコン作って」とお願いして、サクッと生成したものです。アイデアを最速で形にする。現代の開発は、このスピード感が何より重要だと考えています。
優れたUXとは何か?ChatGPTの設計思想に学ぶ
ここで、ChatGPTの ?temporary-chat=true というパラメータの秀逸さに触れたいと思います。
ChatGPTはそもそもオプトアウトを設定できるという点がありますが、さらに一時チャットは「?temporary-chat=true」というパラメータを付与することでいきなり一時チャットに入れます。
これは単に手間が省けるという話ではありません。
- ユーザーが意思を明確にURLで固定できる
- 「記録しない」というモードをデフォルトにできる
- その選択をサービス側が尊重し、UIを最適化している
この「選択の自由」と「デフォルトの安全性」こそが、ユーザーに信頼感を与える優れたUXデザインなのだと、今回の件で再認識しました。ユーザーに毎回の選択を強いるのではなく、ユーザーが望む状態を維持し続ける。この思想の違いが、サービスの使い心地に大きく影響を与えます。
おわりに
今回作成した拡張機能は、技術的に見れば非常に些細なものです。細かい課題で言えばGeminiのWEB版のアップデートの度にDOM要素が変わると対応が必要になってしまいます。
ただ、この記事を読んでいるエンジニアの方なら、誰でも数分で作れるでしょう。
日常で感じる小さな「違和感」や「非効率」を見過ごさず、「それなら、作ってしまおう」と即座に行動に移せる実行力。
これこそが、今の時代の開発者に求められる最も重要なスキルの一つだと信じています。課題を発見し、最速でプロトタイプを作り、自分の課題を解決する。この小さな成功体験の積み重ねが、より大きな価値を生み出す原動力になると信じています。
スキルプラットフォーム「ココナラ」では、Ankiのカスタマイズを私「森田ユウゴ」に依頼ができます!
ご相談はこちらから▼
森田ユウゴのプロフィール | ココナラ
Ankiユーザーでもあり、「面倒解決エンジニア」の私にご依頼をお待ちしております!
森田ユウゴ


